クラブを生かすも殺すも組み立て方次第です。
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大まかに言えば、たった3点の部品(ヘッド・シャフト・グリップ)なのに、何が変わるの?と思う方がほとんどだと思います。
でも、実際は部品点数が少ないからこそ誤魔化しがきかず、奥が深いのです。
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価格が高い、安いに関係なく、仕上げが汚いクラブをよく見かけますが仕上げが汚いと言うことは、作る段階でやる気のない組立だと思います。(クラブのパーツが可哀相です)
一生懸命使い手の事を考えて組立てたクラブなら自ずと仕上がりも綺麗になるはずです。
でも、綺麗に仕上げただけのクラブも問題外です。
なぜなら組立時に「綺麗に仕上げる」とだけしか考えていないからです。
(私も以前はそうでした。)
上記と比べれば多少はマシでしょうが・・・50歩100歩 見ればすぐ分ります。
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組み立てのミソは、一言で言うと「差し方」です。これですべて決まります。(ただ引っ付けるだけなら誰でも出来ます)
グラブは、シャフトの入り方次第で性能がまったく別物へと変わってしまいます。
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シャフトの「差し方」こそクラブの命!です。
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私が組み立てる時はアイアンセットを1週間に3セットも組み立てると熱が出ます。使う人をイメージしながら、少しでも気に入らなければ何度もやり直して時間と手間を惜しまず、魂を込める思いで組み立てています。
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その上、私の場合「お渡しして終わりではなく、お渡ししてからが本当の調整」です。
どんな些細なことでも気になったことがあれば、何でもご相談下さい。
信用して任せていただく以上は、それ以上にお返しするのが道理だと思っています。
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独立前に、「職人にはなるな。商売人になれ」と言われたことがあります。が、私は職人の道を選びました。
商売人になっていたら、生活は楽だったでしょうけどね・・・
でも、今信用して来ていただいてるお客様とは知り合えなかったと思います。
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思い出話 聞く??? |
冗談が好きなもんですいません・・・
独立前に経験した話になります。
あるお客さん(シングルさんだったと思います)が、当時その店で組み立てたクラブで
「9番アイアンはいいのに、PWの方が軽くて打ちにくい」なぜ?何とかして!と言われ
いつものように レングス、バランス、振動数、重量、ロフト角、ライ角・・・ と測定してみた所、異常なし!
しかもPWは9番アイアンよりも1ポイントバランスを重くしてあるのに・・・何でだー???
結局、その時は「流れで言えば問題ないのですが・・・」としか答えられませんでした。
大半のショップ・工房はこの答えになるかと思います。(言い方かえれば 打ち方やと・・・)
でも、それは打ち方が悪いのではなく、クラブが悪いのです。
今ならこの調整は簡単に出来ますが、当時は何が原因なのか、調整の仕方も勿論分らない。数字の上では異常なし…
この時の事が忘れられませんでした。
この経験がなかったら今の調整方法は見つけられなかったと思います。
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